すなおのひろば

中高年の健康と若手PTの未来をサポートするブログ

理学療法士の方々へ

【ある患者さんとの思い出:その2】上腕骨骨幹部骨折…<前編>Aさんの事情

PT8年目の頃、3名の上腕骨骨幹部骨折の患者さんをほぼ同時期に担当することとなりました。いずれも20代の若い方々ですが、日常の患者さんとの会話を通して色々と考えさせられることが多いものです。今回は最初のひとり、Aさんについてのお話しです。

【ある患者さんとの思い出:その1】脊髄損傷の青年実業家・Sさん

私がPT経験6年目の頃(2004年)のことです。通勤中のバイク事故で脊髄損傷を負ってしまったSさん(男性・当時33才)のリハビリを担当することとなりました。受傷直後の脊髄損傷の患者さんを担当するのは、私にとっても初めてのことでした。

【職場での出来事:番外編3】糖尿病通信の行方

私が数年前まで在籍していたその病院には、『糖尿病サポートチーム』という組織がありました。そこには専門医をリーダーとして看護師・管理栄養士・PTが数名ずつ配属されており、糖尿病患者さんに対し療養上のさまざまな指導を行っていました。

【職場での出来事:番外編2】院内感染の恐怖(?)… 疥癬狂騒曲

新型コロナウイルスが世間を騒がせている昨今ですが、元々医療従事者にとって感染リスクは常に隣り合わせであり、十分な防止対策が求められるのは言うまでもありません。今回は、私が以前勤めていた病院で生じた院内感染についてのお話をしたいと思います。

【職場での出来事:その6】「座らせきり」の弊害について

私の勤めている老健では、介護度の重度な入所利用者さんのほとんどが、日中は大広間で車いすに座って過ごされています。寝たきり防止が目的のようですが、利用者さんは崩れた姿勢を自身で戻すことができず、何時間も放置されているケースも多くみられます。

医療従事者に感謝? いやいや、私たちは「人の不幸が飯のタネ」

新型コロナ治療の最前線で闘う医療従事者に応援と感謝の気持ちを表すため、建築・施設をブルーライトアップする動きが全国に拡がっているようです。けれども、いま最も苦難に直面しているのは仕事を失い生活に困窮している国民の方々ではないでしょうか。

運動時の血圧管理 …<後編>血圧低下について

病院等で患者さんが運動療法を行っている最中、血圧上昇によって体調が急変することは意外と少なく、むしろ急激な血圧低下によるアクシデントの方が圧倒的に多いと言えます。後編の今回は、血圧低下時の注意点や防止対策等について述べたいと思います。

運動時の血圧管理 …<前編>血圧上昇について

当記事は読者様からのリクエストをもとに作成しました。ご依頼内容は「疾患を持つ人が血圧を上げ過ぎずに運動するための工夫について」です。ただ運動時の血圧管理は疾患の有無によらず重要なので、今回は一般論も含めて記述しました。どうかご容赦下さい。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その6】PT実習におけるハラスメント防止対策…②パワハラ・アカハラについて

伝達講習の最終回は、PTの実習で特に問題視されている『パワハラ・アカハラ』の防止対策についてご説明します。学生に発奮を促すための言動が「ハラスメント」と指摘されてしまわないよう、しっかりとパワハラ・アカハラの内容を整理しておきましょう。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その5】PT実習におけるハラスメント防止対策…①セクハラについて

PTの実習において深刻なハラスメントが問題視されている昨今。実習指導者としては、各種ハラスメントに関する知識を身につけ、十分な問題意識を持つことが大切です。今回は、いわゆる『セクシュアルハラスメント』についての内容をまとめています。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その4】PT実習生に許容される技術水準

前回述べた『診療参加型臨床実習』を行うに際して特に大切なことは、学生が実施可能な(法的に許容される)行為の範囲と水準の明確化です。これはPT学生に理学療法技術を実施させるに当たり「無資格診療」との指摘を受けないようにするためにも重要です。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その3】PT学生における『診療参加型臨床実習』

伝達講習の3回目は『診療参加型臨床実習』の概要とその課題について述べます。これは医師・歯科医師の臨床実習においていち早く導入されてきた方法です。我々PTも様々な指摘を受け、今後この実習手法を取り入れることが求められているというわけです。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その2】総単位数・実習1単位当たりの時間数見直しなど

前回に引き続き、臨床実習指導者講習会の内容について述べます。今回は『指定規則』および『養成施設指導ガイドライン』の主な改正項目について確認したいと思います。概ね「伝達講習」の形で進めますが、一部私見も含みますので、何とぞご容赦下さい。

【臨床実習指導者講習会 参加報告:その1】指定規則改正の趣旨

先日、厚労省指定の『臨床実習指導者講習会』に参加してきました。これは、令和2年4月1日より改正・施行される『PT・OT養成施設指定規則』に基づき開催されているものです。かなり濃密な内容になりますので、数回に分けてご報告させて頂きます。

【職場での出来事:番外編】クリスマス狂騒曲

今回は少し趣向を変え、私がPTとして最初に就職した病院で催されていた悲喜こもごも(?)のクリスマスイベント、その舞台裏について綴ります。私にとって思い出深いこのイベントは、単に楽しいだけでは済まされない、複雑な感情を抱かせるものでした。

【職場での出来事:その4】利用者さんのリハビリ拒否に思う

対象者のリハビリ拒否に思い悩む療法士は多いことでしょう。私の印象としては、病院の療養病床や介護施設における高齢者で顕著な気がします。ここでは、利用者(患者)さんがリハビリを拒む理由や、その対処方法について考察してみたいと思います。

【職場での出来事:その3】リハビリ時にチェックする3つのこと

老人保健施設では、おもに入所・通所・訪問のリハビリを提供しています。今回は、入所リハビリを行なう際に確認する3項目についてのお話です。チェックというほど大袈裟ではありませんが、日々の業務で大切にしている内容なので、少しお付き合い下さい。

【職場での出来事:その2】介護ロボットの普及は間近?

介護業務における身体的負担は、職員にとって重大な問題です。PTでも、利用者さんに対し「車いす移乗」などの動作練習を行なう際、腰や肩に加わるダメージは相当なものです。ましてや、介護職の方々にのしかかる日々の負担は想像を絶するものでしょう。

慢性疾患の患者さんは、病院を『学習塾』のように活用しましょう♪

重大な病気の早期発見や治療のためには、できるだけ早く病院へ行くことが大切です。しかし、命にかかわる事のない「肩コリ・腰痛・五十肩」などで通院し、物理療法を長年受け続けている中高年の方々をよく見かけます。こんな事は本当に必要なのでしょうか?

学校保健活動における理学療法士の役割(研修会参加報告)

先日、PTとして学校保健活動に関わるための導入研修に参加してきました。児童・生徒の健康増進に関して、我々PTは国家資格者として重要な社会的役割を担っています。今回は研修会の参加報告を兼ねて、その活動の概要について述べたいと思います。

【すなおのPT失敗談:その10】PT・OTの協働体制…④Hさんのその後

F主任が離脱した後も、回復期病棟でのHさんのリハビリは続きます。しかし、心身の衰弱は進んでいく一方でした。入院から2ヶ月半の時点で、脳腫瘍の摘出手術を受けた「B病院」へ再受診することとなりました。前回の受診から約1ヶ月が経過していました。

【すなおのPT失敗談:その9】PT・OTの協働体制…③F主任との対立構造

徐々に悪化していくHさんの状況に対し、カンファレンスでは「ADLを可能な限り維持しつつ、腰痛や精神的ストレスの軽減を図る」という方向で話がまとまりつつありました。次にOTからの報告が始まったのですが、F主任の発言に場の空気は凍りつきます。

【すなおのPT失敗談:その8】PT・OTの協働体制…②次第に悪化するHさんの状態

T字杖のリスクを考慮し、歩行器で病棟内を歩くようになったHさん。PTでは筋力・持久力訓練と歩行練習、OTは片麻痺機能回復訓練と応用動作練習を中心に行なっていました。入院してから約1ヶ月間、Hさんは順調に回復しているように思われましたが…。

【すなおのPT失敗談:その7】PT・OTの協働体制…①歩行器の是非を検討する

私がPT歴9年目の頃の話です。入院患者・Hさんのリハビリオーダーを受け、理学療法士の私と、作業療法士のF主任が担当になりました。HさんはT字杖で歩いていましたが、ふらつきがあるため、病棟内の移動の安全確保について検討する必要がありました。

【すなおのPT失敗談:その6】外来での松葉杖指導…<後編>組織における中堅PTの役割

松葉杖練習中にブチ切れた患者・Nさんと、逆ギレした担当PTのYさん。私が間に入って何とかその場は収まり、Nさんは無事入院することとなりました。ここで大切なのは、同じ過ちを繰り返さないようにするため、組織として対策を講じることでしょう。

【すなおのPT失敗談:その5】外来での松葉杖指導…<前編>ブチ切れ・逆ギレの応酬

私が経験6年目のPTとして病院に勤めていた頃の話です。外来から松葉杖指導の指示箋が回ってきました。担当したのは2年目の男性PT「Yさん」です。私は自分の担当患者さんの診療をしながら様子を観ていましたが、そこでとんでもない事態が起こります。

【歩行補助具の基礎知識:その6】松葉杖の使用方法…③歩行・階段昇降の実際

さあ、今回はいよいよ歩行・階段昇降等の方法について解説し、最後の総仕上げとさせて頂きます。松葉杖を必要とする一般の方々、および指導する側である医療従事者ともに参考になる内容をご提示できればと思います。もし良ければお付き合い下さい m(_ _)m

【歩行補助具の基礎知識:その5】松葉杖の使用方法…②長さ調節・指導手順について

今回は、松葉杖の長さ調節、および杖の扱い方を患者さんに説明する際の手順について解説します。「指導手順」という観点から、記事の内容は主に医療従事者向けとなりますが、一般の方々にも参考になるかと思いますので、ぜひご覧下さい。

【歩行補助具の基礎知識:その4】松葉杖の使用方法…①医療従事者による情報収集・問診

松葉杖の適合は外来診療で行われる事も多く、医療従事者には迅速性と正確性が求められます。そこで、具体的な使用方法の解説に入る前に、指導・練習の準備段階における留意点を先に述べておきます。今回は医療従事者の基本の「き」、情報収集項目の確認です。

【個人情報保護法についての基礎知識:その2】診療現場における個人情報保護対応

今回は、医療(介護)現場における個人情報・プライバシーに配慮した対応方法について、具体例を交えてご説明したいと思います。前回同様、やや単調ですが接遇対応と関連の深い内容も含まれますので、医療・介護従事者の方々に参考にして頂けると幸いです。