正しい敬語で話すには「丁寧語・尊敬語・謙譲語」の使い分けはもちろんの事、普段から実際の場面を想定し、繰り返し訓練しておくことが肝要です。
そこで今回は、接遇ミニ研修『言葉づかいの練習』の一例をご紹介します。
もしお役に立ちそうなら、コピペして職場等でご活用下さいませ。
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1.『言葉づかいの練習①』全体の流れ
◆リーダー:おはようございます(敬礼)。
⇒全員:「おはようございます(敬礼)」
◆リーダー:
ただ今より、接遇ミニ研修を始めます。
本日は、言葉づかいの練習です。
私が今から「患者様に対して話す言葉」を、正しい表現で言い直して下さい。
必要に応じて、クッション言葉も添えましょう。
それでは、始めます。
※ここから6名のスタッフをランダムに指名し、回答させます。
◆リーダー:「何の用ですか?」…◯◯さん、お願いします。
⇒◯◯さん:「(失礼ですが)どのようなご用件でしょうか?」
◆リーダー:「山田さん、今度いつ来ますか?」…△△さん、お願いします。
⇒△△さん:「山田さま、次はいつお見えになりますか?」
◆リーダー:「中村先生を呼んで来ます」…▢▢さん、お願いします。
⇒▢▢さん:「医師の中村を呼んで参ります」
◆リーダー:「ちょっと待って下さい」…◇◇さん、お願いします。
⇒◇◇さん:「(申し訳ございませんが)少々お待ち頂けますか(ませんか)?」
◆リーダー:「また電話して下さい」…☆☆さん、お願いします。
⇒☆☆さん:「(お手数ですが)のちほど改めてお電話頂けませんか?」
◆リーダー:「また来て下さい」…◎◎さん、お願いします。
⇒◎◎さん:「(ご足労をおかけ致しますが)もう一度お越し頂けませんか?」
◆リーダー:
みなさん、どうでしたか?
正しい言葉づかいができるよう、日ごろから敬語に慣れ親しみましょう。
それでは、本日の接遇ミニ研修を終わります。
今日も1日、よろしくお願いします(敬礼)。
⇒全員:「よろしくお願いします(敬礼)」
<以上>
2.実施上の留意点
1)言葉の言い換えについて
事前に配布している冊子『接遇マニュアル(4.言葉づかい)』の模範例に準じて言い直してもらいます。
ただ「言葉は生き物」と言われるように、相手に失礼にならない範囲で多少のゆらぎはあっても良いかと思います。
例えば、「来る」の尊敬語を敬意の高い順に並べると…
①「お見えになります」
②「いらっしゃいます」
③「お越しになります」
厳密にはこの3段階になるようですが、
「山田さま、次はいつお越しになりますか(いらっしゃいますか)?」
このように、ミニ研修ではどれを使っても一応正解とします。
ちなみに「来られる」と表現する人も多いですが、上記3段階には劣るので目上の人には使わない方が良いでしょう。
ましてや、「来れる」はいわゆる「ら抜き言葉」になるので、あまり好ましくありません。
2)スタッフの指名はランダムに
リーダーは他のミニ研修と同様、毎回同じスタッフを指名することの無いよう留意しましょう。
3)間違いの訂正はその場で行う
衆目の中で特定のスタッフの言い間違いを指摘するのは、ちょっとやりにくいと感じるリーダーも居ることでしょう。
まぁ、そうは言っても叱責するわけではありませんし、あくまでも研修の場ですから少し恥をかいてもらうのはやむを得ません。
教育的観点から、明らかな間違いはその場で訂正し、全員で共有することが望ましいでしょう。
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3.さいごに…リーダーは自ら模範を示すこと
適切な接遇のためには、正しい知識が求められるという事がご理解頂けたかと思います。
そして、限られた時間の中でミニ研修を遂行するには、何よりもリーダーの役割が重要となります。
大抵のスタッフは言い換えがスムーズに行なえず、
中村先生をお呼び…いや違った…ええっと…。
と口ごもってしまったり、クッション言葉が出てこなかったりするものです。
そんな時、ちょっとヒントを与えるなどして上手に回答を引き出せたら、教育上も良いでしょうし、進行も円滑になります。
それにはリーダー自身が模範例をちゃんと頭に入れて、研修の場に臨むことが大切なのは言うまでもありませんね。
次回はいよいよミニ研修の応用編、『接遇ロールプレイング』の方法についてご紹介します。
最後までご覧下さいましてありがとうございました (*^▽^*)
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