すなおのひろば

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【理学療法士をめざす人へ:その10】理学療法士の適性とは…③観察力をもつこと

f:id:sunao-hiroba:20181116143721p:plainPTの適性要件に関する記事の最終回も、当たり前といえば当たり前の内容になります。

私自身この記事を書きながら、「この適性って、医療従事者だけでなく、すべての職業人にとって大切な要素かも?」と思うこともしばしばです。

よく「医療業界の常識は、一般社会の非常識」などと揶揄される医療従事者ですが、常識の復習ということも含め、我が身を振り返りながら綴っていきたいと思います。

 

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1.観察力をもつこと・細やかな気配りができること

患者さんの表情や顔色・身体の動き・体調の変化などを見逃さないことが、医療の現場では大切であることは言うまでもありません。

「女性は〇〇が得意、男性は…」というようなことを言うと、偏見だとか差別だなどと反論を受けて炎上しそうなので、あまり言及しない方が良いのかもしれませんが…ここではあえて独断と偏見に基づき、「女性の方が比較的観察力があり、気配り上手な人が多い」と言ってしまいましょう。

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看護師は言うに及ばず、病院・介護施設の職員は女性比率が全般的に高いのですが、これはある意味「自然淘汰」の結果のような気もします(ちなみにPTだけに限れば、統計的には男性が6割と若干多いようですが)。

まぁ、なかには大雑把で細かいことを気にしない人もいますし、それでバランスが取れている場合もあるでしょう。しかしながら、色んなことに対して「気づき」ができる人は、患者さんにとって有用なのはもちろんのこと、他職種との意思疎通を含め、医療現場では重宝されるに違いありません。

あくまでも私見ですが、「気づき」の足りない男性職員は、女性優位(?)の医療現場では結構苦労するでしょうね(私も含め…)。

ただコミュニケーション技術と同様、鍛えることによってその能力が向上することも確かです。

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私も実習生の頃、担当患者さんの歩行練習中に他の患者さんとぶつかりそうになった時、スーパーバイザー(指導者)から「もっと周囲の状況をまんべんなく見てね。PTは後ろにも目をつけないと」と注意されたものです。

それでもPTになって5年も経つと、後輩が担当している複数の患者さんの状況を観察しながら、自分の業務もこなせるようになってきました。

それは単に「慣れ」とかではなく、ある程度意識して訓練しなくてはなりませんが…。

ともかく、患者さんの安全を確保し健康を守るという意味では「気づき」を磨くことは大切です。

とくにPTは「動作の専門家」ですから、

 ①まず患者さんの動きをしっかり見る。

 ②動きの特徴・異常を把握(評価)し、原因を追究する。

 ③問題点(課題)を抽出する。

 ④理学療法に結びつける。


といったプロセスを遂行するためにも、観察力を高めることは必須要件なのです。

 

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2.協調性とリーダーシップ

f:id:sunao-hiroba:20181118161805p:plainこれも「コミュニケーション能力」の一種と言えるでしょう。

まず、PTは法的にも「医師の指示(処方)に基づいて業務を行う」事となっていますし、看護師・介護職員・社会福祉士・介護支援専門員その他多くの職種との連携も欠かせません。

当然ながら医療チーム内での協調が求められるわけですが、こと「生活動作の安全性」に関わる場面では、PTが積極的に意見を述べ、他職種をリードしていく必要もあります。

 

3.事務処理能力・文章構成力

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これは私自身、PTになる前に想像していたよりもはるかに重要(大変)なことでした。

カルテ(診療録)・リハビリ実施計画書・他医療機関への情報提供書など、医療従事者は総じて「書類との格闘」に明け暮れています(それで診療がおろそかになっている面も…)。

これからPTをめざす実習生の方々も、実習日誌・症例レポートなど、睡眠時間を削って(良くない事ですが)相当苦労して作成していることと思います。

その意義や是非はともかく、事務処理能力・文章を構成する能力は、就職してからも絶対に求められます。

理学療法士(PT)は「物理的な療法を用いる人」という名に反して文系出身の方も意外に多いのですが、その割には書類作成が苦手な人が多い印象を受けます。

こんな拙いブログを書いている私が言っても全く説得力が無いのですが…「まともな日本語」が綴れない人は医療現場で本当に苦労しますし、いち社会人としてもいろいろ恥ずかしいことになります。

 

4.さいごに…「ジェネラリスト」であること

冒頭で「医療業界の常識は、一般社会の非常識」と述べたように、医療従事者(とくに一般企業を経験していない人)は世間知らずで常識に欠ける、と評価されることもままあります。

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医療専門職(スペシャリスト)は、自分が関わる分野の知識と技術さえ備わっていれば、患者さんの前で白衣を着て無愛想にふんぞり返っていても通用する、いわゆる「職人気質」でよいという時代はとっくの昔に終わりました。

もちろん医療従事者のすべてが「博学多才」で、常に愛想を振りまいていなくてはならないわけでもありませんが、医療は「国民の健康を守るサービス業」であり、保険診療のありかたは社会環境によって大きく変化していくものですから、

 ◆政治経済や世界情勢など世の中の動きをしっかりと見ておくこと。

 ◆接遇・コミュニケーション技術を習得しておくこと。


これらは一定程度必要なことであると思います。


f:id:sunao-hiroba:20181116194757p:plain社会情勢に詳しいといったことだけでなく、スポーツや趣味・芸能なども含め、幅広い分野の知識・技術・経験をもっている人(ジェネラリスト)は、患者さんからも他職員からも「一目置かれる」といえるでしょう。

また患者さんとの日常の何気ないコミュニケーションにおいても、会話の内容に広がりと深みがでてきますし、逆に世間知らずな医療従事者のことはちゃんと見透かされているものです。

それに、いわゆる「便利屋・なんでも屋」的な職員は、職場や社会のなかで大いに重宝されます(その人にとって損か得かは別として…)。これも、厳しい医療(介護)業界でPTが生き残っていくためには重要な要素なのかもしれません。

ですので、結論としてはやはり「あらゆることに興味をもつこと」が、PTを含めた医療従事者にとって最も必要な適性ではないかと私は考えます。

 

 

www.sunao-hiroba.com

 

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