すなおのひろば

中高年の健康と若手PTの未来をサポートするブログ

新型コロナ重症者増加の報道と、職場の対応について思う(雑感)

f:id:sunao-hiroba:20200821154818p:plainここ数日、大阪府において新型コロナの重症者が増加傾向にあるとの報道がなされています。

高齢者施設でのクラスター(感染集団)発生が一因との見解もあり、これを受けて、施設に対しては感染予防策をより徹底するよう呼びかけられています。

私自身も職場(老人保健施設:以下老健)が同府内にあるので、切実な問題として受けとめています。

 

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1.完璧な感染予防策など無い

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老健のリハビリサービスには、主に通所・入所・訪問がありますが、私の職場ではそれぞれ必要な感染対策をした上で運用を継続しています(入所リハビリは対象者を限定して実施)。

とは言え、「完璧な感染予防策」など実質的に不可能であることは、現場を知る方々にはご理解頂けることと思います。

 

利用者さんは、個別リハビリ以外の時間帯は大部屋で半日を過ごします。そこでは他の利用者さんと歓談し、昼食を摂ったりトイレや浴室との間を往復します。

施設のテーブルやドア、手すりなどに触れた手で、鼻や口を触ることも日常茶飯事でしょう。

 

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介護スタッフにとっては、通所サービスでは自動車という密室での送迎がありますし、日常の業務では唾液・排泄物など処理するような介護を、至近距離ないし密着して行っています。

利用者さん・スタッフ双方の側から感染を拡げる可能性はありますが、実際に集団感染が起こった施設では、おそらくスタッフが外部から持ち込んだというケースも多いのではないでしょうか。


かと言って、感染拡大を怖れて介護サービスを停止してしまうと、ご家族等の介護負担が増大するのは目に見えています。

それはすなわち、社会活動の停滞を招くことを意味します。


結局のところ、然るべき感染対策を施した上で、運を天に任せるしかないということになります。

全国どこの介護施設でも、いつでもクラスターは発生しうる。そう言っても過言ではないでしょう。

 

2.それでもマスクはきちんと着ける?

私は今、通所リハビリの専従職員です。

f:id:sunao-hiroba:20200821155443p:plain施設運営者側からの指示として、リハビリ中、通所の利用者さんに対しては常時マスクを着用するようお願いしています。

ところが利用者さんの中には途中で自発的に外したり、少し下にずらしてしまう人もいらっしゃいます。

やはり息苦しさを感じるのでしょう。何といっても運動中のことですから。

 

私は大概それを黙認しますが、上司からはその都度、

すなおさん、マスクちゃんと着けるように言って下さいね。


と注意を受けてしまいます。


ゲホゲホと咳をしたり、ペチャクチャ会話するのでなければ、少しのあいだ下にずらしても問題は無いんじゃないの? と思ってみたりもするのですが…。

いくら感染対策上マスクが必須とは言っても、杓子定規に装着を強制するのは本末転倒になりかねません。

まぁ、介護施設クラスターが発生している現状では、「油断し過ぎじゃないの?」とのご批判を受けても仕方ないのでしょうか😓


私自身もここだけの話、仕事中は上司の目を盗んで「鼻出しマスク」にすることがあります。

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きっちりマスクを着けていると、汗が止めどなく吹き出て、リハビリ中利用者さんの衣服にしたたり落ちたこともあったからです。

それでなくとも、暑さで頭痛が起こったりします。もう熱中症寸前なのでしょうね…。

ちなみに、節電のためエアコンの設定は27℃と命令されています😓

 

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3.正確な情報が得られない現状で…

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管理職(すなわち施設運営者サイド)からすれば、感染拡大につながるリスクを少しでも排除しようとするのは当然のことでしょう。

新型コロナは若年者には軽症で済む一方、高齢者や疾患をお持ちの方にはリスクが高いのは周知の事実ですから。

 

それでも私がその場の状況でマスクをずらすのを許容したくなるのは、何事も「過ぎたるは及ばざるが如し」と考えているからです。

いや、そもそも

「新型コロナはどの程度怖れるべき感染症なのか?」

ということに関して十分把握しきれておらず、感染対策のあり方に納得していない、ということもあるでしょう。

 

【最悪シナリオ「可能性低まった」 新型コロナのシンポで専門家】

新型コロナウイルスに関する日本感染症学会のシンポジウムが20日、東京都内で開催され、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長らが感染拡大の現状などについて見解を明らかにした。

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尾身氏は「全国的に見ると(感染拡大は)だいたいピークに達したとみている」との認識を示した。同分科会メンバーの押谷仁・東北大教授も「大都市で数万人が死亡し、医療が崩壊するといった最悪のシナリオが起きる可能性は低まってきた」と指摘。ただ、接待を伴う飲食店を中心としたリスクについて、さらに低減させる必要があるとした。

また尾身氏は、クラスター(感染者集団)の発生が続く中、どんなに注意しても現状では完全な感染予防は不可能だと強調。「こういった状況では不安が生じるが、心の持ちようや対処方法を考えておき、冷静に対応することが重要だ」と述べた。

その上で「新型コロナの実態は、この半年でかなり分かってきた。クラスターが見つかることは不安ではなく、制御できる機会の発見で安心につながると考えてほしい」と提言。さらに国に対し、医療機関への人的、財政的な支援を迅速に行うことなどを求めた。

押谷氏は今後の社会のあり方について「全ての場でリスクゼロを求めると、社会や経済の活動を著しく制限せざるを得なくなる。新型コロナを正しく評価し、どこまでリスクを許容するかについて社会のコンセンサス(同意)を得ていくことが必要だ」と指摘した。


※引用元:産経新聞 2020/8/20(木)配信

 

上記の引用記事では、新型コロナ封じ込めのための具体的な施策に言及されているわけではないものの、

「どんなに注意しても現状では完全な感染予防は不可能」

「どこまでリスクを許容するかについて社会の同意を得ていくことが必要」

という部分については、私個人的には同意できます。


※ここではネットから記事を引用させて頂きましたが、マスコミ機関の中で特に産経新聞を支持しているわけではありませんので念のため申し添えておきます。

 

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公共放送であるNHKの午後9時のニュース(普通に考えて、国民が信頼感をもって視聴しているはず)ですら、必要以上に新型コロナの恐怖を煽り、過度なリスク回避志向を助長しているように私には思えます。

 

医療・介護従事者もそれ以外の方々も、マスコミから正確な情報を得るのが難しい状況ですが、私自身はできるだけ客観的・多角的な視点で考察し、それを日常の業務に反映させたいと考えています。

もちろん、施設運営者の方針に背かない範囲で、ではありますが。

 


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今回はちょっと考えがまとまらず、書き散らかすような文章になってしまいました。
申し訳ございません。

暑さのせいでしょうか…。ま、言い訳ですね😅

読者の皆さまも、どうかご自愛下さい… m(_ _)m

 

 

 

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