このたび2年ぶりに大相撲三月場所(春場所・大阪場所)三日目の観戦に行ってきましたので、遅ればせながら当日の模様をレポートしたいと思います。
観戦のポイントとともに、大相撲に関するいくつかの豆知識もお伝えしていきます ♪
※個人情報の観点から、写真にモザイク処理を入れております。お見苦しい点については何とぞご容赦下さい。
《スポンサーリンク》
1.チケット購入について
今回、チケットは「日本相撲協会公式販売サイト」を通して購入しました。
以前は他社のチケット販売サイトを使っていたのですが、なぜか今回から「座席選択購入」が出来なくなっていたので、それが可能な公式サイトを選ぶことにしました。
2.いざ春場所へ!
会場の「エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)」へGo!
入口付近には「相撲茶屋」があります。正式名称は「相撲案内所」というらしいです。
日本相撲協会からの委託によりマス席や溜席などの高額な入場券の販売を行ったり、席を購入したお客さんの接待などをやっているようです。
私のような庶民にはあまり関係なさそうです…。
さぁ入場しました。私の席は3Fのイス席です。
迷わないよう、係員が席まで案内して下さいます。
席へ向かう途中の通路には売店がいくつかあります。
ここでしか購入できない限定グッズなどもあるようです ♪
3.土俵全景
席にたどり着きました。今回は「向正面(南側)」のB席3列目です。
①座席について
テレビでおなじみの「正面」から見た景色とは反対側になります。行司さんの背中が見えていますね。
写真で見ると、座席からは土俵がはるか遠くのようですが、実際はもっと近くに感じます。
当たり前ですが立体感があり、テレビで観るのとは全く違って臨場感抜群です!
一番うしろのC~D席でも意外に土俵が近く感じますので、まだ行ったことの無い人はぜひ!!!
ちなみにイスの座り心地はイマイチです…。
プラスチックの小さい座面に、薄っぺらい座布団が一枚載っているだけです。高齢者にはちょっと辛そうですね。
面倒でなければお気に入りのクッションなどを持参するのも良いかもしれません。
イスの横幅も前席との間隔も狭く、身体の大きい人は少し窮屈に感じることでしょう。
もちろん車椅子の方には専用の席が用意されています。
②吊り屋根
西側通路からの景色です。手前にはNHKのテレビカメラが。
右上には、力士の取組表と勝敗を示す電光掲示板が見えます。
そして、中央にはおなじみの「吊り屋根」が天井からワイヤーで吊るされています。
下の写真は両国国技館の吊り屋根ですが、土俵を照らす電灯やテレビカメラ・マイクなどが仕組まれています。
四隅には、このように赤房・青房・白房・黒房が垂れ下がっています。
ちなみに「吊り屋根」になったのは1952(昭和27)年9月場所からで、それまでは普通に4本の支柱で屋根を支えていました。
歌川国輝(二代)画:「勧進大相撲土俵入之図」1866(慶応2)年
※1866(慶応2)年3月の幕内力士を描いたものです。
画像引用元:日本相撲協会公式サイト
柱の色が、そのまま房の色になったようですね。
《スポンサーリンク》
4.幕内取組ダイジェスト
さぁいよいよ幕内土俵入りです!
①幕内土俵入り
三日目、すなわち奇数日なので東の力士から入場します。
偶数日は西方からとなります。
各力士は後援者から贈られた「化粧まわし」を身につけています。
少なくとも100万円以上はするみたいですね! 見事なものです。
②横綱土俵入り
横綱土俵入りは、土俵上の行事のなかでも最も崇高なものと言えます。
しかし…
あろうことか、西方のイス席後方のあたりから「白鵬辞めろ~!!!」のヤジが。
それも一度ならず、何度もしつこく繰り返されます。
さらに西の横綱・鶴竜の時も、同様に「鶴竜、お前も辞めろ~!!!」と…。
国技であるがゆえに、多少日本人びいきになるのは仕方ないとは思います。
ただ、一部の大相撲ファン(?)のモンゴル出身横綱に対する心無いヤジには開いた口が塞がりません。
他の観客の方々も、さすがにこのヤジには眉をひそめていたようです。
白鵬の土俵態度や言動にはいろいろと批判もあるようですが、私自身は全体として高く評価しています。
品格・風格はもちろん横綱に必要な条件ですし、成績が全てではありませんが、それでもやはり「幕内優勝41回」はとてつもない大記録だと言えます。
そしてそこに至るまでの努力も並大抵ではなかったことでしょう。それに対し我々日本人はもっと敬意を払うべきです。
③呼出しの役割
土俵入りが終わると、呼出しの方々によって土俵が掃き清められます。
呼出しの役割は土俵上で東西力士を呼び上げるだけでなく、このように土俵を整備したり、力水・塩・タオルの管理や太鼓叩き、さらには行司と同様に各々所属する相撲部屋での庶務なども務めます。
まさに「縁の下の力持ち」ですね。
幕内の取組が始まります。
例によって東方の力士が先に呼び上げられます。
④照強(てるつよし)vs. 嘉風(よしかぜ)
人気力士、照強の取組です。
体重は116kg。石浦の115kgに次ぐ小兵力士です。
兵庫県出身なので、大阪場所はご当地と言ってよいでしょう。
対戦相手はベテランの嘉風です。
画像引用元:日本相撲協会公式サイト
制限時間いっぱいでの、派手な塩まきパフォーマンスも魅力のひとつ ♪
かつては高見盛(現・振分親方)や水戸泉(現・錦戸親方)の塩まきが有名でしたね。
あえてツッコミを入れるなら、時間いっぱいのパフォーマンスをウリにしているのは「制限時間いっぱいになるまでは絶対に立たない」と宣言しているようなものです。
前回の記事で述べた「いつでも立てる緊張感のある立合い」を理想とするなら、これはいかがなものか…ということになりますね。
まぁ観客の方々も喜んでいるということで、ちょっと大目に見てあげましょうか (^▽^;)
しかし気合いのパフォーマンスも虚しく、照強は負けてしまいました…。
⑤貴景勝(たかけいしょう)vs. 御嶽海(みたけうみ)
今場所での大関取りが期待される貴景勝の取組です。
同じく兵庫県出身です。
画像引用元:日本相撲協会公式サイト
貴景勝は昨年11月場所で優勝していますが、対する御嶽海も昨年7月場所で優勝を果たしており、三日目で最も注目の一番と言えます。
それを示すように、最多の21本の懸賞が掛かりました!
ちなみに1本あたり62,000円がスポンサーから提供されますが、相撲協会の事務経費や税金が引かれ、力士の手取りは1本につき30,000円となります。
ところが…貴景勝にしてはめずらしく引き技で墓穴を掘ってしまい、あえなく寄り切られてしまいました。
大関昇進の掛かった場所で三日目に土がつく(黒星)のは痛いですね…。
⑥白鵬(はくほう)vs. 魁聖(かいせい)
画像引用元:日本相撲協会公式サイト
先場所は途中休場でしたが、今場所の仕上がりはどうでしょうか…。
しっかりと腰を割った仕切り姿勢は、昭和初期の大横綱・双葉山を彷彿とさせます。白鵬自身も双葉山の仕切りを意識しているようです。
相手はブラジル出身の巨漢・魁聖(身長195cm・体重204kg)。
余談ですが、三月場所現在での幕内力士42名の平均体重は、約164kgです。
私が大相撲ファンになった30年前でも小錦・大乃国など200kg超の力士が存在しており、すでに平均140kgを超えていましたが…大型化の波は止まらないようです。
アマチュア相撲では体重別の競技もありますが、体格で階級分けしないのも大相撲の魅力のひとつでしょう。
両者とも綺麗に立ち上がり、すぐに白鵬十分の右四つ・左上手の体勢に。こうなると万全です。
横綱が結びの一番に完勝すると土俵が引き締まりますね。
今回は良い相撲でしたが、さすがの白鵬も近年は衰えが隠せません。
まだ現役のうちに「平成を代表する大横綱」を見ることが出来て本当に良かったです。
結びの一番の後は「弓取り式」が行われるのですが、残念ながら良い写真が撮れませんでした…申し訳ございません m(_ _)m
いかがでしたか?
「若貴フィーバー」の頃に比べると相撲人気も幾分下火ではありますが、それでも販売開始日から殺到するようですので、観戦したい方は早めのチケット購入をおススメします。
皆さまが大相撲観戦に興味をもつきっかけになれば幸いです。
最後までご覧下さいましてありがとうございました♪
《スポンサーリンク》