すなおのひろば

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◆両横綱の休場もあり、大相撲九月場所の優勝争いは混沌としています。貴景勝の復調に期待します…(9/18)

【PTのための接遇教育:その7】接遇ミニ研修『言葉づかいの練習②』

f:id:sunao-hiroba:20190618173717p:plainPT向け接遇研修シリーズ、『言葉づかいの練習』の一例を再びご紹介します。

対象者と適切にコミュニケーションを取るためには、まず正しい言葉づかいを身につけておくことが重要です。

状況に応じた的確な敬語の使い分けができるよう繰り返し練習しておきましょう。

 

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1.『言葉づかいの練習②』全体の流れ

◆リーダー:おはようございます(敬礼)。

全員:「おはようございます(敬礼)」


◆リーダー:

ただ今より、接遇ミニ研修を始めます。

本日は、言葉づかいの練習です。


私が今から「患者様に対して話す言葉」を、正しい表現で言い直して下さい。

必要に応じて、クッション言葉も添えましょう。

それでは、始めます。


※ここから6名のスタッフをランダムに指名し、回答させます。

◆リーダー:「座りましょうか」…◯◯さん、お願いします。

◯◯さん:「(どうぞ)お掛けになって下さい」

◆リーダー:「(電話したが、相手が不在だった場合)またあとで掛け直します」…△△さん、お願いします。

△△さん:「のちほど改めてお電話致します」

◆リーダー:「鈴木さん、ご飯食べた?」…▢▢さん、お願いします。

▢▢さん:「鈴木さま、お食事は召し上がりましたか?」

◆リーダー:「(電話中)ちょっと声が聞こえにくいんですけど」…◇◇さん、お願いします。

⇒◇◇さん:「少々お電話が遠いようですが」

◆リーダー:「今、主任さんはおられません」…☆☆さん、お願いします。

☆☆さん:「(あいにくですが)ただ今、主任は席を外しております」

◆リーダー:「それは医事課で伺って下さい」…◎◎さん、お願いします。

◎◎さん:「(恐れ入りますが)その件につきましては医事課でお尋ね下さい」

 

◆リーダー:

みなさん、どうでしたか?

正しい言葉づかいができるよう、日ごろから敬語に慣れ親しみましょう。


それでは、本日の接遇ミニ研修を終わります。

今日も1日、よろしくお願いします(敬礼)。

全員:「よろしくお願いします(敬礼)」

 

<以上>

 

2.実施上の留意点

ミニ研修の実施にあたっては、例によって『接遇マニュアル(4.言葉づかい)』をベースに内容を構築します。

1)正しい言い換えについて(補足)

 

①「座る」の敬語は?

◆丁寧語:座ります
◆尊敬語:お掛けになります(主語は相手)
◆謙譲語:座らせて頂きます(主語は自分)

f:id:sunao-hiroba:20190618182506p:plain⇒「お掛けになって下さいませんか?」と、否定の疑問形を使った表現はさらに丁寧さが増します。
相手の都合をちゃんと確認した上で、依頼していることになるからです。

⇒「お座りになる」という表現は尊敬語の用法としては間違っていませんが、犬のしつけを想像させることもあり、あまり適切ではありません。

②電話を掛け直す時

f:id:sunao-hiroba:20181207200603p:plain⇒相手からの電話による質問等に対し、一旦電話を切り、調べた後こちらから掛け直す際には、「折り返しお電話致します」という表現でも正しいです。

⇒今回の事例のように、単に再び掛け直すという場合は「折り返し~」では間違いになってしまいますので、使い分けには注意しましょう。

③「食べる」の敬語は?

◆丁寧語:食べます
◆尊敬語:召し上がります(主語は相手)
◆謙譲語:頂きます(主語は自分)

⇒「お食事は頂きましたか?」など、医療(介護)従事者が間違うことの多い表現ですので、しっかり習得しておきましょう。

④「尋ねる」の敬語は?

f:id:sunao-hiroba:20190618183712p:plain◆丁寧語:尋ねます
◆尊敬語:お尋ねになります(主語は相手)
◆謙譲語:伺います・お尋ねします(主語は自分)

⇒「伺う」は謙譲語なので、「医事課で伺って下さい」は明らかな間違いであることが分かります。

⇒「お聞きになって下さい」でも間違っていませんが、「お尋ね下さい(ませんか?)」の方がスマートな感じがしますね。

2)スタッフの指名はランダムに・訂正はその場で

例によって、リーダーは毎回同じスタッフを指名することの無いよう留意しましょう。

研修の対象は療法士(PT・OT)だけではありません。事務職員やリハビリ助手の方々が在籍していれば、彼らも含めて行うのが望ましいです。

教育的観点から、間違いはその場で訂正し全員で共有するのが効果的です。

 

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3.さいごに…言葉づかいは「医療技術」のひとつ

私自身、この研修を行っていて、

「実際の場面では、こんな堅苦しい言葉づかいはしない」

といった否定的な意見を述べる部下もいました。

しかし以前の記事でも述べましたが、敬語の基本を身につけていない人が「状況に応じて柔軟に言葉づかいを崩す」事など、容易に出来るとは思えません。


プロスポーツ選手が、基礎的な技術を習得した上で自分に合った独特のフォームを作り上げていくように、まずは原理原則、基本を学ぶ事が接遇においても第一ではないでしょうか?

 

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すなわち接遇とは、医療従事者にとっては治療手技などと同じ、基本的な医療技術のひとつであると私は考えます。

ですから、研修を率いるリーダー自ら敬語をしっかりと勉強して模範を示し、組織全体に浸透させていくよう努めて頂きたいものです。

 


次回の記事では、再び『接遇ロールプレイング』の一例をご紹介します。

最後までご覧下さいましてありがとうございました (^_^)/♪

 

 

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