すなおのひろば

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【PTのための接遇教育:その3】接遇ミニ研修『身だしなみチェック』

f:id:sunao-hiroba:20190528192214p:plain今回は、私が以前の職場で実施していた接遇ミニ研修のひとつ、『身だしなみチェック』をご紹介します。

毎週月曜、朝のミーティングの最後の5分間で行っていたものです。

もしよければ、コピペ or それぞれの職場事情に合わせて修正を加えた上でご活用下さい。

 

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※以下の『身だしなみチェックシート』を使用します。

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1枚で1ヶ月分なので、リーダーは月初めにスタッフ全員分用意し、事前に配布しておきます。

2人で相互チェックするので、研修の際は自分の用紙をパートナーと交換することになります。

それでは、研修の内容に入ります。

 

1.『身だしなみチェック』全体の流れ

◆リーダー:おはようございます(敬礼)。

全員:「おはようございます(敬礼)」

◆リーダー:

ただ今より、接遇ミニ研修を始めます。

本日は、身だしなみチェックです。
これから2人で向かい合ってチェックしましょう。
指摘された箇所は、すぐに直しましょう。
パートナーを見つけて下さい。

準備は出来ましたか? それでは、始めます。

 

①白衣は汚れていませんか? しわがよっていませんか?

②下着は透けていませんか? シャツがはみ出ていませんか?

③ボタン・ファスナーはきちんとしていますか?

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④名札は正しく着けていますか?

⑤ポケットに物を入れすぎていませんか?

⑥アクセサリーは着けていませんか?

⑦髪の色・ヘアスタイルは適切ですか?

⑧ヘアバンド・ヘアピンの色と形は適切ですか?

⑨化粧は適切に行えていますか? ひげは伸びていませんか?

⑩香水の匂いは強すぎませんか? たばこの匂いがしていませんか?

⑪爪は短く切っていますか? マニキュアはしていませんか?

⑫靴の色と形は適切ですか? かかとを踏んでいませんか?

⑬靴下は白を履いていますか? 長さは適切ですか?

 

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◆リーダー:

みなさん、どうでしたか?

さわやかな第一印象を与えられるよう、身だしなみをしっかり整えましょう。

それでは、本日の接遇ミニ研修を終わります。

今日も1日、よろしくお願いします(敬礼)。

全員:「よろしくお願いします(敬礼)」

 

<以上>

 

2.実施上の留意点

 

1)パートナー選びについて

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毎回同じスタッフ同士で組ませないよう注意しましょう。
仲良し同士、手心を加えるのを防ぐためです。

男女でペアを組むのは構いませんが、セクハラと言われるのが心配なら、同性同士とするのが無難でしょう。

私の職場ではそのような声はありませんでしたが…(;^_^A

2)手早くチェックする

時間が限られているので、リーダーは全員のチェック状況をざっと確認しながら、リズムよく13項目を読み上げましょう。

慣れてきたら5分以内で充分完了できます。

3)判定基準について

研修が終わったら、リーダーはチェックシートを回収し、全員の内容を確認します。

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判定基準は、接遇マニュアル(1.身だしなみの基準)に沿って、表記の通り3段階でチェックします。

「できている」かどうか微妙な場合は、リーダー(部署長)が最終判定を下すこととします。


基準について、いくつか補足説明すると…

⑤ポケットに物を入れすぎていませんか?
⇒胸に差すペンは2本までOK。ポケットがパンパンに膨れていたりするのは介助等の妨げになるので避ける。

f:id:sunao-hiroba:20190323123621j:plain⑦髪の色・ヘアスタイルは適切ですか?
⇒職場で決めた基準に沿って判断する。

※私の職場の場合、「ヘアカラースケール7番までならOK」といった基準を設けていました。

※画像引用元:東京カラーズ株式会社

4)指摘項目は、可能ならその場で改善させる

例えば白衣のしわなど、あまりに酷いようなら診療開始までに着替えてもらいます。
もちろん、替えの白衣がなければやむを得ませんが…。

いずれにせよ、身だしなみチェックは「やりっぱなし」にならないことが肝心ですね。

 

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3.各々の自覚を促す教育を

 

1)判定基準はスタッフ全員の合意の下で決める

これも以前の記事で述べましたが…


身だしなみに関して「病院(法人)全体の統一基準」が存在するのなら、それに従って判定基準を設定しましょう。

もし病院全体での統一見解が無く、就業規則にも明記されていないのであれば、少なくとも直属の上司に研修の主旨を説明し、許可を得るようにしましょう。

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そして部門内の会議等で各スタッフに提案、全員の意見を聴いて判定基準を検討し、合意形成を図った上でスタートすることが望ましいです。

なぜなら「ヘアカラーの基準」など、就業規則に記載されていない事を部下に求めると、最悪の場合「パワハラ」と指弾されかねないからです。

 

かつて「公務員の入れ墨調査」が取り沙汰され、訴訟に至ったケースもあります。

国家資格を有する医療従事者の一般的なモラルとして、派手なヘアカラーや入れ墨など論外だと私は考えますが、憲法で保障されている「個人の自由(権利)」との兼ね合いで言えば、なかなか微妙で難しい問題です。

ともかく私としては、

「スタッフが自分たちで決めた規則を順守する」

という方向で研修を進めるのが、法的にも、また教育上も望ましいのではないかと思います。

2)身だしなみの意義を理解してもらうこと

私が『身だしなみチェック』を部下に提案した時、

「毎日やるのでなければ意味が無い」

「抜き打ちでやった方が効果的では?」

という一部スタッフからの意見もありました。

しかし、このミニ研修は「スピード違反の取り締まり」や「中学・高校の生活指導」とは違います(これらも教育的意義が全く無いわけではありませんが…)。

強制や罰則などでスタッフの意識や行動をコントロールするのが目的ではありませんし、そこまで子供扱いするつもりもありません。

「私たち医療従事者にとって、身だしなみを整えることの意義とは何か?」

それを各自が考え、真に理解できるようになれば、他の曜日でも各々が自主的に行なえるようになるはずです。

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ですから、チェックに引っ掛かったスタッフを叱責して終わるのではなく、

「なぜ白衣が汚れていると良くないと思いますか?」

「どうすればもっと改善するんだろう。ちょっと考えてもらえないかな?」

といった風に問いかけ、また自問自答させることが大切ではないでしょうか。


そのような教育的観点で『身だしなみチェック』に賛同し、皆さまの職場でも実行して頂けたら嬉しいです。

 


次回は、接遇ミニ研修『お辞儀の練習』の方法についてご説明します。

最後までご覧下さいましてありがとうございました (*^-^*)

 

 

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