みなさんは、靴の正しい選び方をご存じですか?
ウォーキングの際に自分の足の大きさや形にフィットしていない靴を履くと、足が痛くなって歩数が稼げないのはもちろんのこと、重大な足のトラブルに発展することもあります。
靴は、ウォーキングを行う上で最も大切な必要物品です。
そこで今回は、歩きやすい靴を選ぶためのポイントについてご説明します。
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- 1.ゆび先…1cmの余裕「捨て寸(すてすん)」がある
- 2.つま先の形状…「ラウンド・トゥ」が一般的
- 3.かかと…しっかり覆われている
- 4.くるぶし…靴のふち(履き口)に当たらない
- 5.土踏まず…足裏のアーチを支える
- 6.足の甲…横幅と高さの適合
- 7.踏み返し…関節が曲がる位置と合う
- 8.靴底(ソール)…充分な厚さとクッション性
- 9.靴の重さ…適度に軽いもの
- 10.その他
- <まとめ>
1.ゆび先…1cmの余裕「捨て寸(すてすん)」がある
これは靴のサイズ選びの基準になります。
まず、かかとの後端をすき間のないようにピッタリ合わせて靴を履いてみて下さい。
その時、ゆび先側に1cm程度の余裕があればベストです。
余裕がないと足指を傷つけたり、巻き爪や靴ずれの原因にもなります。
靴の中で足指を「グー・パー」できるくらいの余裕があれば良いでしょう。
2.つま先の形状…「ラウンド・トゥ」が一般的
日本人の足のつま先は普通、丸くカーブを描いていますので、運動靴では一般的な「ラウンド・トゥ」を選ぶのが良いでしょう。
ビジネス用の革靴などにみられる「スクエア・トゥ」や、パンプス・ハイヒールに多い「ポインテッド・トゥ」は、外反母趾など足の変形につながることもあり、ウォーキングはもちろんのこと日常生活での使用もあまりおススメできません。
3.かかと…しっかり覆われている
かかとは一定の高さがあり、ゆび先とは逆にピッタリ包まれてフィットしていることが基本です。
歩いている時にかかとがズボズボと脱げてくるようでは効率的に歩けませんし、靴ずれを起こしてしまいます。
もちろん、かかとが覆われていない靴(サンダルなど)はウォーキングには全く不向きです。
4.くるぶし…靴のふち(履き口)に当たらない
とくに外くるぶしは、靴のふち(履き口)に当たって痛くなることがよくあります。
お店で最初に履いた時にちょっとでも当たっているようなら、硬めの靴だと長時間歩くとまず間違いなく痛くなります。
くるぶしの部分がカットされていて少し余裕があるものを選びましょう。
5.土踏まず…足裏のアーチを支える
土踏まずの部分に適度なふくらみがあり、足裏のアーチを支える構造になっていることが大切です。
ふくらみが無くペタンとした構造では足裏に掛かる圧力が不均等になり、足の痛みや変形などにつながります。
6.足の甲…横幅と高さの適合
足の甲の部分は、すき間があり過ぎると靴の中で足が泳ぎ、ぐらつきます。
逆にキツ過ぎても、骨の出っ張り部分などが痛くなったり、皮膚を傷つけてしまいます。
靴ひもやマジックテープなどで足の形状に適度にフィットさせましょう。
着脱しやすいように、あえて靴ひもをユルユルにしている人がいますが、長時間のウォーキングには適していません。
7.踏み返し…関節が曲がる位置と合う
足指の付け根の関節の曲がる位置(踏み返し)と、靴の曲がる部位が合っているかどうかを確認しましょう。
一致していない靴は足の蹴り出しがスムーズに行えず、歩きにくさや痛みの原因にもなります。
8.靴底(ソール)…充分な厚さとクッション性
ヒトが歩く時、かかとには体重の約1.5倍もの衝撃が掛かります。
ですので、特にかかとの部分は充分な厚さがあり、クッション性の高いものを選びましょう。
薄くペタンとした靴底では膝や背骨に掛かる衝撃が強くなり、骨・関節を傷めてしまいます。
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9.靴の重さ…適度に軽いもの
ジョギングシューズと違い、ウォーキングでは特別に軽いものでなくても大丈夫です。サイズにもよりますが、だいたい片足200~300gの範囲であれば問題ありません。
200g未満の極端に軽量化された製品は、耐久性を犠牲にしているものもあるので注意が必要です。
逆に「ダイエットシューズ」と称して、消費エネルギーを増やすため極端に重くなっているものもありますが、必要以上の疲労や足を傷める原因になることもあるので、おススメできません。
10.その他
<着脱のしやすさ>
足の甲の部分をフィットさせるには、ひも靴が最も良いのですが、着脱の時にその都度結んだり解いたりする必要があり、股・膝関節や腰に問題のある人には少しツラいですね。
じつは私自身も腰痛持ちなので、マジックテープの靴を使用しています。
腰をかがめる時間が少なくて済むので、着脱が容易です。フィット感ではひも靴にやや劣りますが、ウォーキングの場合ジョギングシューズほど足の甲をキッチリと適合させる必要はないので、とくに問題はないかと思います。
右の写真のように、ひもとファスナーを組み合わせたタイプも最近よく見かけますね。
これもなかなか良いのですが、安価な製品のなかには歩行中にファスナーが下りてきてしまうものもあり、注意が必要です。
<通気性・保温性>
糖尿病の方は、足病変(靴ずれ・魚の目・水虫・血行障害などが原因で、潰瘍(かいよう)・壊疽(えそ)を引き起こす)のリスクがあるため、夏場はメッシュ素材で通気性を良くするなど多少の配慮が必要ですが、一般的にはこの項目はそれほど重要視しなくても大丈夫です。
<値段>
超軽量をウリにしているような有名ブランド製品であれば、1足数万円というのもありますが、あまりコストを掛けず気軽にウォーキングを楽しんでもらいたい私の立場からすると、それほどマニアックになる必要もないのでは…と思います。
その一方、量販店で売っているような1足2,000円未満の安価な靴も、かかとのクッション性が劣っていたり、耐久性に乏しいものが多いです。
ですので、だいたい5,000~10,000円の範囲でお買い求め頂くことをおススメします。
国内ブランドでこの価格帯のものであれば、性能的にも耐久性という点でも全く問題ありません。
<まとめ>
それでは、歩きやすい靴の選び方についてまとめます。
1.ゆび先…1cmの余裕(捨て寸)がある
⇒靴の中で自由に足指を「グー・パー」できるくらいがベスト。
2.つま先の形状…「ラウンド・トゥ」が一般的
⇒「スクエア・トゥ」や「ポインテッド・トゥ」は日本人のつま先の形に合わないことが多い。
3.かかと…しっかり覆われている
⇒一定の高さがあり、かかとが包まれて適度にフィットしていること。
4.くるぶし…靴のふち(履き口)に当たらない
⇒くるぶしの部分がカットされていて少し余裕があるもの。
5.土踏まず…足裏のアーチを支える
⇒適度なふくらみがあると、足裏に掛かる圧力を分散できる。
6.足の甲…横幅と高さの適合
⇒ひもやマジックテープを適度に締めてフィットさせる。
7.踏み返し…関節が曲がる位置と合う
⇒足指の付け根の関節の曲がる位置と、靴の曲がる部位が合っていること。
8.靴底(ソール)…充分な厚さとクッション性
⇒かかとに掛かる衝撃を吸収するため、充分な厚さとクッション性を確保しているもの。
9.靴の重さ…適度に軽いもの
⇒片足200~300g程度なら問題なし。
10.その他
<着脱のしやすさ>
⇒ひも:ジャストフィットさせやすいが、着脱性は劣る。
⇒マジックテープ:フィット感はひも靴に劣るが、着脱性は良好。
⇒ひも&ファスナー:適合性・着脱性を両立(ファスナーの品質に注意)。
<通気性・保温性>
⇒足病変のリスクがある方は留意する必要があるが、一般的にはそれほど重要ではない。
<値段>
⇒国内ブランドで5,000~10,000円の範囲であれば、性能・耐久性ともに問題なし。
いかがでしたか?
お店で最初に靴を履いた時、まず考慮すべき「足とのフィッティング」という点では、
①ゆび先・くるぶしには少し余裕がある。
②足の甲・土踏まず・かかとは適度にフィットしている。
ということがご理解頂けたかと思います。
ウォーキングの時に限らず、日常生活で使用する靴を選ぶ際にも今回の内容を参考にして頂ければ幸いです。
靴ずれ・巻き爪・魚の目・タコ・外反母趾・偏平足・その他の足病変など、さまざまな足のトラブルを防ぐ意味でも重要となります。
最近ではサイズだけを参考にして通販で靴を買い求める人も多くなりましたが、できれば店頭で実際に履いてみて、これらの項目をきちんとチェックしてから購入することをおススメします。
次回は、ウォーキングの際に使うさまざまなグッズについてご紹介します ♪
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